非常時のトイレについて

現在、地震の起こった熊本県では家屋被害も大きいのですが

生活インフラも大ダメージを受けており、生活に支障が出ています。

オフグリッド的な観点で、非常時のトイレ問題について整理してみます。

水も電気もない状況でのトイレは、基本的には生物分解方式になります。

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※トイレ問題は臭いなどの衛生面に関わるため、十分に配慮しないとトラブルになる可能性があります。それをご理解頂き、自己責任でお試しください。

 

【非常時のトイレ案】

●庭などに土地がある場合
一番簡単で効果的な方法は庭をトイレにする方法です。
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~手順~
1.庭に穴を掘ります。直径は10cm程度でいいと思いますが
  深く掘るほど、その穴でできるトイレの回数が増えます。
2.用を足します。
3.用を足し終えたら、うんちの上に少し土を被せます。
  臭いがする場合は更に土を被せます。
4.穴はベニヤ板などでカバーをかけておきます。
  穴に落ちないように気をつけましょう。
5.穴が土で埋まってきたら、また隣に穴を掘りましょう。
トイレットペーパーは別に集めて密閉し、ゴミが出せるまで待ちましょう。
火気を使用しても安全な場合は、焼却してもいいかもしれません。
青空トイレに抵抗のある方は多いと思いますが、何回かトライしているうちに
その開放感にハマってしまう方もいます。
~より快適なトイレのために~
・お尻の部分に穴を開けたイスを用意する→洋式スタイルになる
・雨除け、視界カバーをつける:ブルーシートやミニテントで個室になります。
 車でうまく隠してもいいかもしれません。
メリット
 ・トイレ後の処理が簡単(そのうち生物分解されます)
 ・臭いがあまりしない(ちゃんと土を被せている場合)
 ・トイレに並ばなくて済む
デメリット
 ・青空トイレに抵抗がある人には向いていない
●使える土地がない場合
各人ごとに簡易コンポストトイレを作りましょう。
小さい容器では大人数の糞尿は対応できず、すぐ溢れ、臭いも出ます。
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1.バケツなどの水漏れしない容器を準備します。蓋ができるようにします。
 (バケツや、段ボール+ポリ袋、ゴミ箱など)
2.容器に土を入れます。
※土は近所から分けてもらったり、空地などから一時的に借用しましょう。
 勝手な借用などでトラブルにならないように注意しましょう。
3.用を足す度に土を少量かけて、中身をかき混ぜます。
  臭いが出ない程度にうんちに土を被せるだけでもいいかもしれません
 (小さな容器では生物分解をそれほど期待できないため)
注意
コンポストトイレは水分が多量に入ると発酵せずに腐敗してしまうので
尿はペットボトルやバケツなどで別に受けて、別に処分してください。
近所の空き地などに蒔く場合は、臭いがあれば土をかけましょう。
臭いはトラブルの元になるので、注意が必要です。
バケツ一杯になってきたら、近所の空き地などに穴を掘って埋めましょう。
トイレットペーパーは別に集めて密閉し、ゴミが出せるまで待ちましょう。
火気を使用しても安全な場合は、焼却してもいいかもしれません。
メリット
 ・持ち運びでき、場所を選べるため、目隠しが容易
デメリット
 ・生物分解が進まないと臭いが出る
 ・容器が小さいので、溜まるスピードが速い
大規模災害時は避難所のトイレには行列ができるため、トイレを我慢して脱水症状に陥ってしまう方が少なくありません。
できるだけ快適なトイレ環境を作り、インフラが復旧するまで持ちこたえてください